知っておくと資料作成にも役立つかもしれないインフォグラフィックの作り方
こんにちは!
先日グラフィックレコーディングのワークショップに参加してから、“全体像はどういう画を描くのか?”というイメージをつかめたらなーと思い、インフォグラフィックの本を読んでみました。もちろん、リアルタイムでその場の議論を書き起こす訳ではないので、勝手が違うところはありますが、自分用にまとめたメモをここに綴ります。
インフォグラフィックとは?
専門知識の有無にかかわらず、誰にでも情報をわかりやすく、相手に伝わる形で視覚化したもの。ざっくり分解すると「ピクトグラム」と「図解」で構成されています。
歴史を辿ると、太古の壁画や象形文字などもそれにあたるらしく、実はかなり古くから存在していたのですが、昨今WEBでの活用シーンが増えて注目されることが多くなったのだとか。
インフォグラフィックをつくるのに必要な力
インフォグラフィックをつくるするために必要なのは「解析能力」「編集能力」「デザイン能力」の3つ。これらをもって、わかりやすい画を形にしていきます。
…というわけで、まずは基礎となる「ピクトグラム」と「図解」それぞれをつくるところから開始。
ピクトグラムとは?
言葉の代わりになったり、それを補ったりするグラフィック。話す言語が異なっても、説明を加えずとも、相手に伝えることができるのが、ピクトグラムを使うメリットです。
描き方
下記の流れで制作します。
- STEP1 利用目的の確認
- STEP2 対象の理解
- STEP3 ラフスケッチ
- STEP4 清書
- STEP5 調整
POINT
- まずは、つくる目的を確認するところから。英語で習った5W1Hの「5W」部分を使って考えます。(「なぜこれをつくるのか?」「誰向けにつくるのか?」「どこで/いつ使うのか?」「何を表現したいんだっけ?」)
- 対象を理解するには、はじめに、それを表すキーワードをひたすら描きだしてみるとイメージしやすくなる。
- ラフスケッチはたくさんの人に見てもらい、意見をもらうこと。その上で清書し、最終的な微調整をして完成させます。(ピクトグラムを構成しているものは“まる”と“しかく”なので、たくさん書けばうまくなる!)
図解とは?
単純な短い言葉&図形で、物事を説明するグラフィック。物事の流れや時間軸、関係性などのストーリーを表現できることができる点がメリットです。
描き方
下記の流れで制作します。
- STEP1 利用目的の理解
- STEP2 情報の整理
- STEP3 情報の整頓
- STEP4 ストーリーテリング
- STEP5 デザイン
- STEP6 検証
ポイント
- ここでも、ピクトグラムと同様に、英語で習った5W1Hの「5W」部分を使って考えます。(「なぜこれをつくるのか?」「誰向けにつくるのか?」「どこで/いつ使うのか?」「何を打ち出すのか?」)
- まずは 情報収集→分類→精査という手順で情報を整理。きちんと信憑性のある情報かどうかを確認した上で、それを分類し、今回の目的にそった情報を手元に残せるように精査する。
- 残った情報たちについて、それぞれを表す特徴的なキーワードで分けて並べ替え、さらに構造化して整頓する。
- 上記の情報をもって、全体のストーリー設計へ。一番簡単なのは、「起」「承」「転」「結」でつくるもの。
- 最後に、ストーリー展開によって、その内容に合致した図解タイプを選んで作成します。
つくりはじめる前に
よいインフォグラフィックの5条件
はじめに、「よいインフォグラフィックの条件」を念頭に置いて進めます。
- 意味のある視覚要素を用いること
- 簡潔で、親しみやすく、わかりやすいこと
- インパクトを与え、目を惹くこと
- 内容に価値があり、資料として保存しておきたいこと
- 見た人に考えるきっかけを与えること
適している内容
また、特に適している分野は下記の5つになります。内容があてはまるかどうかをチェックします。
- 旬な話題(オリンピックとか、ワールドカップとか)
- ハウツー(“どうやって?”に答える内容)
- 結果レポート(概要にFacts要因、Survey調査などを含む内容)
- 比較検証
- 時の経過
- 専門解説
- 早見表
- まとめ一覧
インフォグラフィックのつくり方
企画~制作まで
上記を踏まえた上で、作成していきます。
描き方
下記の流れで制作します。
- STEP1 利用目的の確認
- STEP2 題材の選定
- STEP3 リサーチ
- STEP4 内容・コンセプト決定
- STEP5 デザイン
- STEP6 検証
POINT
- 必ず目的の確認からはじめる
- 今回の目的にそった題材を選び、それに合致する必要な情報を集める
- その上で、何を打ち出すか選定する
- 伝えたいことがわかりやすく伝わる表現でつくる(図解をえらぶ)
覚えておくと使える図解
図解を描く際にもありましたが、その中でも特によく使われている、覚えておくと作業が捗る代表的な5パターンがこちら。
1. 複数の基準で比較する時 / テーブル型
テーブル
マトリクス
2. 数値(量)の比較をする時 / ボリューム型
グラフ
ツリーマップ
3. 物事の関係性を明らかにする時 / リレーション型
ピラミッド
ドーナツ
ツリー
ベン図
ネットワーク
4. 地理的な特性の違いを明らかにする時 / マップ型
マップ
5. 時系列を表す時 / タイムライン型
タイムライン
チャート
サイクル
作成~公開まで
インフォグラフィックをつりWEB上に公開したらそこで終了するのではなく、定期的に情報を更新・発信していく方がよい。特に、PRや広報を目的としたものの場合は、対象ユーザーがそのブランドに触れる機会が多く持つことに繋がるそう。
「何のためにつくるんだっけ?」がすべての核
会社のデザイナーさんに教えてもらい、この本を読んだのですが、専門職でなくとも、覚えておくと役に立つ内容が多かったことに驚きました。
どの場面に置いても、「何のために使うのか」「誰向けなのか」という核になる部分を考えてから作りはじめるのは共通で、どういった情報を選び・採用するかでアウトプットの形が変わってくる…
普段、資料をつくるのにも割と時間がかかる方だったので、やんわりと雰囲気で理解していた点がキレイに整頓されて、個人的にもなんだかスッキリした気持ちになりましたヽ(=´▽`=)ノ