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Excelで財務モデルとPLシミュレーションを作ってみる会

今年度から今まで業務が一変し、「P/L」のLost部分を管理する仕事をしています。ざっくり言うと予算管理の一端を担う仕事ですが、できれば全体像も理解できるといいなあ…というわけで、自分でそのシミュレーションを組み立てる勉強会に参加してきました。夜な夜な悶絶しながら作り上げた気持ちと、そのやり方を忘れないように、ここに記します。

概要

ビジネスシミュレーションとは?

その企業・サービスの売上・収益構造を理解し、今後の収益予測を算出するシミュレーションのことです。プロジェクトを管理している責任者や経営者達が、日々目をこらして見ているだろう今後の収益予測。

どうやって作るの?

組み立て方

  • STEP1 必要情報を収集する
  • STEP2 収益構造を分解する
  • STEP3 過去実績をまとめる
  • STEP4 財務モデルを作る
  • STEP5 検証ケースを設定する 

STEP1 必要情報を収集する

企業の情報は様々な場所に散らばっています。ホームページ、決算書、アニュアルレポート、ファストブック、etc…。まずは現状を把握するべく読み漁るべし。
何で売上を作っていて、今後どうしていく方針なのかがわかると、仮説が組み立てやすくなるので、それをメモしながらとにかく読みこんでいきます。ここだけで私は4時間かかりました。 

STEP2 収益構造を分解する

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ざっくり仮説を作ったら、売上を構成しているものを細かく分解していきます。まずは、事業や分類で分け、それを算出するために必要な構成を書き出します。例えば、アパレルの売上なら「客単価×客数」という数式で算出。そんな風に、要素レベルまで細分化していきます。 

STEP3 過去実績をまとめる

なんとなく仮説をもとに収益構造が分解できたら、それを確認するためにExcelを開きます。表に過去実績数値を反映した上で、どの要素が売上に連動しているのか確認するべく、それぞれの数値同士で「相関」の度合いを確認していきます。

要注意ポイント

STEP2とSTEP3を、行ったり来たりしながらキレイに整えていきます。とにかく、公にされている数値を見つけるのだけでも超絶時間がかかります。近道はないので、わりと胆力が必要です。自分の勘と仮説をたてられそうな要素を見つけて、道を切り拓きましょう。ただひたすらがんばるメソッドです。 

STEP4 財務モデルを作る

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ここまでくると、Excelの表が埋まってきて、ちょっとテンションがあがります。さらに過去実績と同じ数値を参照する箇所をガーッと埋めて、一気にスッキリ。且つ、だいたい相関がわかった状態なので、「数字どうしようかなー」とニヤニヤできるようになります。 

STEP5 検証ケースを設定する

今後そのビジネスがどうなるのかを検証するために、3つのケースを設定します。うまく行った時とそうでない時を踏まえてどんな状況にも対応できるよう予め見立てを作っておきます。

  • 楽観ケース
  • 普通ケース
  • 悲観ケース 
要注意ポイント

楽観ケースを設定する際に注意するべきは、その「伸び率」。気持ちよく伸び続ける成長比率を全てそのまま反映してしまうと、パッと見凄そうに見えて現実味のない妄想になってしまうことがあります。(わたしの場合はそうでした。)なので、あまりにも数値にリアリティがない疑惑が浮上したら、同業他社の数字と比較して妥当性を確認したほうがいいかも。 

ビジネスシミュレーション:「株式会社 ファーストリテイリング

 

    

www.slideshare.net


今回の課題企業は「株式会社 ファーストリテイリング」。アパレルは収益構造がわかりやすいので、作りやすいそう。 

備考
  • 本当は収益構成を「売上=客単価×客数」としたかったのですが、数値データがなかったため、「店舗数×一店舗あたりの店舗数」という形で分解しています。
  • 最後の収益推移グラフが、楽観ケースでかなりアグレッシブな成長を描いている点は、やさしく見守ってやってください。
  • Excel元データはこちらには上げていないので、ぜひ作ってみてください! 

手を動かしてはじめて「目線」と「感覚」がわかる

この発表会は、もともと「Excelを使ったビジネスシミュレーション作成講座」の派生版でした。本講座を受けたのは一ヶ月以上も前。正直、その時頭に詰め込んだはずの知識はすっかり抜け落ちていたため、とにかく手探りで先生のお手本とにらめっこする日々。本当に(遠い目)めちゃくちゃ大変でした。 

実際に作ってみて、「百聞は一見にしかず」だと痛感。自分で手を動かし、考えることではじめてわかる感覚があります。「何が収益を伸ばす鍵になるのか?」「そもそも収益構造を見るにはどこをみるべきか?」…その視点・感覚を知ったことが、一番の収穫でした。 

余談ですが、「もう、どんな質問がとんでくるかわかんないから!こわいから…!」と、用意していた大量のメモは全く使うことなく、こっそりお蔵入り。あたたかく聞いてくれたみなさん&くまのさん、ありがとうございました:)!